100 年単位で成⻑を続けるためのグループ再編
2024 年 6 月 25 日、GMO インターネットグループ株式会社(以下、GMO-IG)は、グループの未来を左右する重大な決断を下した。ドメインやクラウド・サーバーレンタル、インターネット接続事業といったこれまで GMO-IG の岩盤ストック収益となっていたインターネットインフラの中核事業を、広告・メディアを事業としていた GMO アドパートナーズ株式会社へ吸収分割し、自らは事業持ち株会社体制から純粋持株会社に近い立ち位置へと移行する。その決断は、グループが掲げる55ヵ年計画を達成し、100 年単位で成長を続けるための、次なる成長への布石であった。
なぜこのタイミングでこのような決断をしたのか。それは、 1995 年に始まったインターネット⾰命が後半戦に⼊り、その主役は AI とロボットになり急速に世界が変わっていくと予測されたからだ。この進化は⽇進⽉歩ではなく「分進秒歩」だとグループ代表の熊⾕は⾔う。このスピードに対応する体制を整える必要があった。
そのため、 これまでは事業持ち株会社として、 GMO-IG といういわば 「⺟艦」 1隻で戦ってきたが、純粋持ち株会社の⽴ち位置になり中間持ち株会社体制を強化し「⺟艦」を増やすことで、グループ経営の強化とスピードアップを図ることにした。
新⽣「GMO インターネット」誕⽣と船出
2025 年 1 ⽉ 1 ⽇付で GMO アドパートナーズは、 「GMO インターネット株式会社」 となり、新体制がスタートすることになった。インターネットの黎明期から 30 年にわたりグループを率いてきた熊⾕は、持株会社(GMO-IG)トップとして全体を⾒渡す⽴場に回り、事業会社となる「新⽣ GMO インターネット」の舵取りを新たな⼈材に託す決断をした。
その新社⻑に抜擢されたのが伊藤正である。 1997 年、グループの前⾝であるインターキュー株式会社時代から熊⾕と共にグループの成⻑を担い、インターネットインフラ事業の成⻑を現場で⽀えてきた叩き上げだ。 GMO-IG で取締役副社⻑執⾏役員や暗号資産マイニング事業などを歴任し、「グループインフラ部⾨統括」という肩書きを持つ。
⼀⽅、GMO アドパートナーズで広告事業を率いてきた橋⼝誠社⻑は、新会社では代表権を持つ副社⻑となった。熊⾕正寿は⻑年の盟友でもある伊藤と広告事業のエキスパートである橋⼝に、新⽣ GMO インターネットの陣頭指揮を任せることで、インフラと広告の融合によるシナジー創出を加速させようと考えたのだ。
こうして 2025 年元旦、新会社「GMO インターネット株式会社」は⼒強く船出した。
伊藤は熊⾕の意志を継ぎ、「柔軟かつスピーディーに技術⾰新へ対応し、 常に時代の先頭を⾛り続けるフロントランナーになる」と抱負を述べた。 その⾔葉通り、新会社は⽣成 AI や最新テクノロジーを取り込んだ新サービス開発に乗り出し、従来からの強固なインフラ収益基盤と広告のマーケティング⼒を梃⼦に、次なる成⻑へ舵を切ったのだった。
すでに、 2025 年 5 ⽉には、 GMO インターネットが提供する、 ⾼性能クラウドである「GMOGPU クラウド」を、⽇本 AI ロボット協会(AIROA)が次世代ロボット開発基盤として採⽤するなど成果が上がっている。
GMO インターネットの成功をもとに、その他の中間持ち株会社を「⺟艦」して機能させていくことで、さらなるグループ事業の強化を図っていく。